第107章

ぎこちなく説明しようとしたが、ガブリエルが言葉を遮った。「この先で降ろしてくれ」

それを聞いた途端、胸のつかえがすっと下り、私は縁石に寄せて車を停めた。

「じゃあな」手短に別れを告げると、私はそのまま車を走らせた。

突然、頭に靄がかかったみたいになり、視界が滲んだ。慌てて路肩に寄せ、シートに背を預ける。だが眩暈は治まらず――携帯を取る力すら湧いてこない。

私は無理やり車のドアを開け、通りがかりの人に助けを求めようと思った。

「エンバー?」

近くで聞き覚えのある声がした。

霞む視界の向こうに、アジュールの無垢な顔が見えた。なんという偶然だろう。

次に目を開けたとき、私は白い天井を...

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